It’s another cup of tea.

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The Card Players by Paul Cezanne, 1894–95

俺に頭が二つ必要なのは間違いない。二つの頭は一つよりもいいとか言うだろう。一つは前からあるほうじゃなくちゃいけない。人の名前とか電話番号とか朝のシリアルはどれが好きだとか等々を憶えているという意味でね。二つ目のは、一つ目の動き具合をテレビの野生動物専門家みたいに観察し、解釈できる頭だ。俺が今持っている頭にそれ自体の考えてることを説明してくれと頼むのは、自分の電話で自分の電話番号にかけるのと同じくらい無意味だ。どっちにしても、応えてくれるのは通話中の信号音だ。それとも自分の留守番電話サービスか。そういう電話機を持っているのなら。
他の人間も頭を持っていて、その頭のどれかのほうが、俺の暴発が何に向けたものだったのかを説明するのにもっと有効だと気づくまで、われながら気恥ずかしいほど時間がかかった。おそらく、これが人々が友人という概念にこだわる理由なんだろうな。

『ア・ロング・ウェイ・ダウン』 ニック・ホーンビィ

 

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